今日は牡羊座に月が入ったせいか、昨日までよりもスッキリ感じます♪
明日10日は満月ですが、今回の満月のメッセージに
自分軸を確立することと、心の境界線について書いたので、
今日はもう少しその辺りを詳しく書いてみたいと思います!!
心の境界線(バウンダリー)について
心の境界線(バウンダリー)という言葉を、皆さんはご存知ですか?
バウンダリーとは「境界線」のことです。
心理学的(精神的)なバウンダリーとは
「自分と他人とを区別する適切で健全な心の境界線のこと」
をいいます。
恋愛や夫婦関係などパートナとの間や、身近な人との人間関係を円滑にする上で、
健全な心の境界線(バウンダリー)を引くということは、とても大切なことです。
人間関係の悩みというのは、日頃、多くの方が抱える問題の1つですが、
あらゆる対人関係の問題において、心の境界線を引くことで解決できるケースが多くなります。
自分と他者との間に、健全な境界線を引くことができるというのは、どういう状態かというと・・
自分の担うべき責任(自分の問題)と他人の担うべき責任(相手の問題)を分けて考えることができる。
つまり、自分も他者も、それぞれが自分の問題は自分で解決する、という精神的に自立した関係性が前提になります。
アルフレッド・アドラー(精神科医・心理学者)が「課題の分離」という考え方を提唱していますが、
まずは、健全な心の境界線を引く上でも、
「どこまでが自分の問題で、どこからが相手の問題であるか」ということを、しっかりと認識して課題を分ける!
ということが、とても重要になります。
そして、心の境界線を引き、課題の分離をするためには、
自分自身と相手を「信頼する力(心)」も必要になります。
それぞれが「自分(相手)の問題は自分で解決することができる!」という
お互いに対する尊重や信頼関係の上で、
必要な時には支え合う、助けを求める、という互いに合意したルールができれば、
その人間関係は、信頼し合いながら、支え合うことのできる
フェア(対等)で、とても心強い素敵な関係性となります。
健全な心の境界線が曖昧になると起きる問題
対人関係で起きる問題の多くのケースは、心の境界線や課題の分離が曖昧であることがあります。
例えば、、
他者との間で以下のようなことに悩む人は、
互いに境界線が曖昧になり、バウンダリーオーバーしていると考えられます。
- 他人に頼まれた事を断れない(NOが言えない)
- 他人に本音が言えない、自己主張ができない
- 攻撃的な人に非難されても言い返すことができない
→上記の場合、逆の立場は、
人のせいにしやすい(人に自分の責任をなすりつけてしまう)
- つい自分ばかり頑張ってやってしまう
- 本当は他者がやるべきことまで、背負ってしまう(自分のほうが負担が多い)
- つい、自分のせい(罪悪感)だと思ってしまう(過剰な責任感など)
→上記の場合、逆の立場は、自分に自信がなく相手に依存してしまう
- 他人に余計なお世話(過保護)をしてしまう(或いは、されてしまう)
→上記の場合、共依存関係に陥る
こうしたことが、職場の上司との関係や友人関係などの他者との関係だけではなく、
親子の間や、恋愛・夫婦関係などのパートナーシップにおいても、無意識のままに起きていることがあります。
親子間であれば、
- 親の期待や望みに応えようとする生き方をしてしまう
- 子どもの側が、親の面倒を見たり、親に気を遣ったり、感情的なケアをしてしまう
- 親がかわいそう、親が不幸せそうで放っておけない
- 親が子どもに、過保護になりすぎてしまう
- 親の価値観を押し付け、子どもの人生をコントロールしようとする・・・etc
パートナーシップであれば、
- 相手のニーズにばかり応えてしまい、自己犠牲をする
- 全てを相手に任せすぎてしまう
- 頼まれたことを断れない
- 暴力や暴言を振るう(暴力や暴言を振るわれる)
- 不倫関係など、自分が愛されない関係に陥ってしまう
- 自然体、素の自分をさらけ出せない
- 相手の役に立っていることに存在価値を置きすぎてしまう
- 必要以上にお世話を焼きすぎたり、助けようとしてしまう・・・etc
といったように、場合によっては、パワハラやモラハラに発展しかねない悩みとなります。
そして多くの場合、バウンダリーをオーバーされる側の方が悩んでいるケースがほとんどですが、
どちらの側においても、健全ではない心の境界線と課題の分離を意識化していくことが必要です。
そして、どちらの側にも根底に潜むのは、自己肯定感や自尊心の低さという問題が絡んでいて、
自分が生まれ育った家庭環境や親との関係性にあった心の傷が、パートナーシップや対人関係の形成に大きく影響している場合が多いのです。
良い人間関係を築くために・・・
もし、ここまでに書いたような、心の境界線が曖昧が故の人間関係の悩みが多いのであれば、
まずは自分と他者との関係にある問題や、自分自身の心の置き方や感情に
「意識的になること」が大切です。
「他人にどう思われるか?」という他者の目を気にしすぎていないだろうか?
他者のニーズに応えようとする(=自分の本音を置き去りにして)、
気を使いすぎたり我慢をしてしまうなど、他人軸の生き方に傾きすぎていないかどうか?
また、他者の気持ちや言動に振り回されていないかどうか?といったことを、
客観的に見つめ直して
もっと『自分の生き方(価値観)を大切にし、
自分の意思や考えを尊重する必要がある』ということに、
しっかりと気がついておくことが大切です。
そして、
「自分はどうしたいと思っているのか?」
「本当はどう感じているのか?」という
本音や自分のニーズ、自分の感情を大切にして、
その心に素直に従って生きるという自分軸の生き方を取り戻すことが大切です。
自分の頭と心で考えて、自分の答えを出すこと。
自分の答え(本音やニーズ)に応えて生きること。
自分の生き方、考え(価値観)や選択に責任を持つことができれば、
私たちは、自分のパワーで自分を幸せにすることのできる『精神的な自立心』を持って生きていくことができます。
そのような主体的で能動的な、精神的に自立した生き方ができればできるほど、
自由を感じ、自分のエネルギーを大切にして、自己肯定感や自尊心を持って生きることができるようになります!
健全な心の境界線を引き、課題の分離をすること
まずは普段から他者との関係で、自分自身が無意識のうちに、どのように振舞っているのか?に気がつくことができれば、心の境界線を引きやすくなります。
心の問題を意識化することで、
- NOを言えるようになる
- 無理や我慢をすることが少なくなる
- 必要以上に相手の問題に踏み込まなくなる
というように、少しずつ自分軸を取り戻すことができるようになると思います。
しっかりと健全な心の境界線を引くことで、
自分の本音と言動にズレが無くなるほどにストレスは少なくなりますが、
自分の意思やニーズ、自分の生き方(価値観)をしっかりと貫こうと守ることは、
最初はとても勇気が必要だったり、罪悪感を抱いたりすることがあるかもしれません。
それでも、自尊心(自分を愛し大切にする心)を持って、自分らしくいられる自分軸の生き方を取り戻すことを決めたなら、
それは自分が追うべき責任(自分の問題)なのか?それとも相手の責任(相手の問題)なのか?という課題の分離も意識できるようになっていきます。
課題の分離ができることで、罪悪感や不要に背負った責任感から解放されることも多くなると思います!
自尊心を持ち、自分の気持ちやニーズを相手に伝える
自分の本音(素直なニーズ)に応えること=自分自身を幸せにすることができるのは、
他の誰でもない!自分自身でしかありません。
このことを踏まえた上で、相手に自分の本音をまっすぐに伝えることも大切です。
伝える時に、感情をぶつける伝え方をすると、人間同士ですから喧嘩が起こってしまいます。
例えば、
「なんでわかってくれないの???(怒りと悲しみ)」
というように、感情をそのままぶつける言い方と、
「あなたにわかってもらえないように感じて(私は)悲しいの。」
と伝えるのとでは、相手の聞こえ方がまるで違うのがわかりますか?
これは、アイ・メッセージという手法です。(英語の「 I 」 =私を主語にする伝え方)
お互いに、アイ・メッセージの表現を使うことができれば、
自分の素直な気持ちを相手に伝えて、それをどう受け取るのかは、相手の判断に任せる。
という「課題の分離」をした対話ができるようになります。
関係性によって、或いは、相手の抱えている問題によって、このように対話することが難しい場合もありますが、
「私はこう思う、けれど、あなたはどう思う??」
という伝え方を心がけることで、
自分の感情や、本音やニーズを尊重しながら、相手の気持ちも尊重することができる対話ができるようになる程に、
今まで以上に、相手と理解し合えたり、信頼し合える、素敵な関係を築くことができるようになります。
もちろん、お互いの歩み寄る努力や愛が必要にはなりますけれど・・!!
特にパートナーとの関係では、このような対話ができるほどに、円滑な良い関係性が生まれると思います。
根底にある心の傷を癒す
こうしたことに意識をして気をつけても改善できない、どうしても人間関係が同じような穴(ネガティブなパターン)に陥ってしまう・・
という方はひとつの方法として、インナーチャイルド・セラピーなどで
幼少期から抱えている親との関係性にある心の癖(傷)を癒すことで、
まるで嘘みたいに!人間関係やパートナーとの関係が改善するケースはたくさんあります。
もし本当に困っている方は、ぜひ、セラピーやカウンセリングを受けていただくと良いと思います。
最後に・・・自分にとって本当に大切な相手かどうかを、きちんと見極めることも大事!
結果として、心の境界線を引くことで、相手とのこれまでの関係(スタンス)が変化することは多々あると思います。
きちんと対話ができることで、より良い関係に成長し合える相手であれば、とても素晴らしいことですが、
自分が自尊心や自分軸を大切にし始めることで、相手との間に価値観の相違や噛み合わないニーズなど・・・
どうしても平行線のまま、フェア(対等)で健全な良い関係を保てないという場合もあると思います。
それは、どちらが「正しい or 間違っている」とか、
どちらが「良い or 悪い」ということではなく、
ただ、その人(相手)と自分は、価値観や目指す生き方が違っている!以上!!
ということなんです。
そのような場合は残念ながら、自然とご縁が遠くなったり、敢えて距離を置いたり、お別れをすることも・・時には、あるかもしれません。
それでも、お互いがより自分らしい生き方や価値観に合った新しいご縁と繋がって、
お互いに、それぞれの個性を大切にした人生の道で、きっと幸せになっていくことを願いながら、
新しい関係性やスタンス、別れを受け入れることも大切なことかもしれません。
これをお読みくださる皆さんが、調和の取れた人間関係に囲まれて、
心豊かに幸せに過ごしていかれることを願っています♪